皆さんこんにちは。JAF(日本自動車連盟)には加入されていますか?
「自動車保険にロードサービスが付いているからJAFは不要」と思っている方、実は非常にもったいない選択をしている可能性があります。両方とも同じようなサービスに見えますが、実は似て非なるもの。今回はその違いと、上手に併用するとレッカー代が全額無料になる裏ワザまで、本音で解説していきます。
Amazon カーオーディオプレーヤー・レシーバーの売れ筋ランキングJAFってそもそもどんな組織?
意外と知られていませんが、JAFは国や自治体が運営する公的組織(行政機関)ではありません。法律に基づいて設立された「一般社団法人」という、民間主体・営利を目的としない組織です。
主な収入源は会員からの入会金や年会費。ただし、その活動内容は非常に公共性が高く、次のような役割を担っています。
- 国際的代表権 …国際自動車連盟(FIA)に加盟する日本で唯一の団体として、国内のモータースポーツを統括
- 行政サービスの代行 …外国免許から国内免許への切替に必要な翻訳業務、国際運転免許証の発行などを一部行政と連携して実施
- 社会貢献 …交通安全の啓発活動、故障車・事故車の救援(ロードサービス)を通じて健全な自動車社会の発展を支援
一方、保険会社のロードサービスは、保険会社と提携している民間ロードサービス会社(E・ロードサービス、ユー・ロードなど)が業務を委託で行っています。組織の性格からして、すでに大きく違うのです。
最大の違いは「人に付く」か「車に付く」か
JAFと保険ロードサービスのもっとも大きな違いはここです。
- JAFは「人」に付くサービス …会員本人に紐づくため、マイカー・レンタカー・友人の車・会社の車でも使える
- 自動車保険のロードサービスは「車」に付くサービス …契約車両に紐づくため、別の車では使えない
たとえばレンタカーを借りて旅行中にバッテリーが上がっても、JAF会員ならカード1枚で救援を受けられます。一方、保険のロードサービスは契約車両以外には基本使えません。「自分の車以外を運転する機会がある人」は、それだけでJAFに入る価値があります。
サービス範囲の違いは想像以上に大きい
JAFは対応範囲が圧倒的に広く、バッテリー上がり、キー閉じ込み、パンク応急修理、雪道やぬかるみからの引き上げまで何でも対応します。
一方、自動車保険のロードサービスはレッカーや簡単な応急対応が中心で、内容は保険会社ごとに差があります。「保険のロードサービスがあるから安心」と思っていたら、いざという時に対応してもらえなかった、というケースも少なくありません。
JAFが向いている人
- 他人の車やレンタカーを運転することがある人
- 雪道や悪路を走ることがある人
- 手厚い現場対応を重視する人
- バイクも所有している人
保険ロードサービスだけで十分な人
- 自分の契約車だけ使えれば十分な人
- 保険に付帯する範囲でコストを抑えたい人
- 都市部中心で雪道・悪路をほぼ走らない人

雪道・悪路ではJAFが圧倒的に強い
JAFは用途別の救援車両を使い分けています。なかでも注目すべきは「四輪駆動タイプ(4WD救援車)」です。レッカー車が入れない悪路や雪道、落輪・スタックの救援で大活躍します。
4WD救援車が出動する主な場面
- 悪路・雪道 …レッカー車が進めない山道・未舗装路・積雪地でも軽微作業対応
- 落輪・スタック …路肩落ちやぬかるみで動けなくなった車を現場で引き上げ
- 地域特化 …雪国では全レッカー車が4WDで、冬の雪道救援に活用
これに対して、自動車保険のロードサービスは主にレッカー車や標準車両を使い、4WD救護車のような専用車両は基本的に保有していません。提携会社に外部委託していますが、JAFのように全国網羅した4WD車両はなく、雪道・悪路では追加費用や対応不可になることがあります。
JAFのその他の強み
- 自然災害OK …大雪・水没などのトラブルも会員なら無料対応(保険は対象外になりやすい)
- 回数・対象無制限 …冬の複数トラブルでもOK、レンタカーや他車でも利用可
- 24時間365日 …全国どこでも対応
主要保険会社の雪道対応を比較
「保険ロードサービスでも雪道対応してくれる」と聞くこともありますが、実は条件付きのところがほとんどです。スタッドレス未装着やノーマルタイヤ時は対象外・有料になるケースが多いので、契約内容をよく確認してください。
- SBI損保 …雪道スタックはスタッドレスorチェーン装着時のみ無料引き上げ
- セコム損保 …雪道・泥道スタックは基本対象だが、チェーン規制無視時は除外
- ソニー損保 …降雪原因の走行不能時、条件クリアで自力走行場所まで無料(チェーン脱着は別)
- 東京海上日動・損保ジャパン …スタック対応は有料、またはJAF経由となる場合あり
多くの会社で「走行不能が明確な悪条件(ノーマルタイヤでの雪道など)」は対象外になっています。山間部や積雪道を走る方は、JAF併用が無難です。

バイクも持っているならJAFは必須
車だけでなくバイクも所有されている方には、JAFは断然有利です。会員本人に紐づくサービスなので、車とバイク両方を1つの会員証でカバーできます。
JAFのバイク対応の強み
- 車・バイク共通 …マイカー、バイク、レンタカー、友人のバイクでも無料救援(原付から大型まで)
- 専用装備 …「二輪アタッチメント」でレッカー車がバイクを搬送可能
- 幅広い対応 …パンク、バッテリー上がり、キー閉じ込み、燃料切れ、転倒対応も回数無制限
- 全国24時間 …駐車場・ガレージでもOK。雪道のバイクスタックも4WD車両で対応
バイク保険のロードサービスは「そのバイク限定」で、車は別契約・回数制限ありというのが一般的です。車+バイクを所有しているなら、JAFは事実上必須と言ってもいいでしょう。山道ツーリングでも安心です。
【裏ワザ】JAFと保険を併用すれば最強
ここからが本記事の最大のポイントです。実は、JAFと自動車保険のロードサービスは併用が可能。それも、両方のレッカー代金を組み合わせて使うことができるのです。
併用の基本パターン
JAFの無料範囲(20km)を先に使い、超過分を保険のロードサービスでカバーする流れが一般的です。
- JAF優先連絡 …まずJAFを呼び、20km超の超過料金(1km約830円)を保険が負担
- 提携保険の場合 …JAF会員特典で保険の無料距離が延長(例:20km+180km)や上限額アップ(15万円+20km分相当)
- 保険→JAF取次 …保険会社がJAFに引き継ぎ、JAF料金を超えた分を自動車保険で精算
距離・費用の内訳(200kmレッカーの場合)
- JAF無料範囲 …20km分/費用16,600円相当 → JAFが無料負担
- 保険カバー範囲 …180km分/費用149,400円相当 → 15万円限度内で保険が負担
- 合計 …200km/166,600円相当が全額無料に
多くの保険会社がJAF会員を申告するとJAFへ直接取り次ぎ、超過費用(部品代・作業時間など)を保険に請求できる仕組みになっています。
取り次ぎの流れ
- 連絡 …保険ロードサービス窓口に「JAF会員です」と伝える → 自動でJAFへ転送
- JAF作業 …JAFが現場到着まで約30分、無料範囲(レッカー20kmまで)を実施、(レッカー超過分、部品代4,000円までなど)を保険が負担
- 請求 …JAFから保険会社へ直接請求(利用者が精算する必要なし)
雪道や山間部での故障も、この併用で「現場到着まで約30分+レッカー20km無料+部品代(4,000円まで無料)も保険カバー」となり、利用者負担はゼロになります。

大手保険会社とJA共済の違い
自動車保険大手(東京海上日動・損保ジャパン・三井住友海上など)とJA共済(クルマスター)のロードサービスは、レッカー搬送や応急処置という基本機能は共通していますが、無料搬送距離や宿泊・帰宅費用の補償上限に違いがあります。
自動車保険大手(代理店型)
- レッカー無料距離:指定工場は無制限、指定外は約150km〜
- 宿泊・帰宅費用:手厚い(宿泊:約1.5万円/人、帰宅:約2万円/人。上限なしの社もあり)
- JAFとの連携優遇あり(無料距離の延長など)
JA共済(クルマスター)
- レッカー無料距離:指定工場は無制限(事前承認時)、指定外は100kmまで(JAF非会員)
- 宿泊・帰宅費用:比較的少額(帰宅費用:1万円/人など)
- JAF優遇あり(レッカー無料距離が115kmに延長など)
JAF非会員でも呼べる、ただし全額自己負担
JAFに加入していなくても、トラブル時に連絡して呼ぶことは可能です。ただし、以下の点に注意が必要です。
- 料金が全額自己負担 …会員なら無料の作業でも、非会員は15,000〜30,000円程度の高額費用が発生
- 会員優先 …混雑時には会員の救助が優先され、非会員は断られたり、待ち時間が長くなることがある
- 支払い方法 …基本的に現場で現金またはクレジットカードでの精算が必要
非会員の主な作業料金(2024年4月時点・税込・昼間一般道)
- バッテリー上がり:21,700円(JAF会員は無料)
- パンク応急修理:25,630円(JAF会員は無料)
- キー閉じ込み:25,630円(JAF会員は無料)
- 故障車けん引:27,700円〜(1km毎に加算、JAF会員は20kmまで無料)
※夜間や高速道路では料金がさらに加算されます。
救援現場でJAFに入会することも可能ですが、その時の救援費用は会員扱い(無料)にはなりません。会員特典が適用されるのは、次回以降のトラブルからとなります。
まずはご自身の任意保険に付帯しているロードサービスが利用できないか確認することをおすすめします。保険会社によってはJAFと提携しており、優待が受けられる場合もあります。
まとめ:保険+JAFの併用が業界標準
長年カーディーラーの現場で何千人ものお客様の車選び・トラブル対応を見てきた経験から言わせていただくと、「保険+JAFの併用」が業界標準であり、最も賢い選択肢です。
- 提携保険会社は「距離無料分」を担当
- JAFは「悪路・回数無制限・人に付く柔軟性」を担当
- 役割分担で穴のないカバーが実現
JAFの年会費は4,000円(家族会員はもっと安い)。月額に換算すれば330円程度です。バッテリー上がり1回呼ぶだけで元が取れる金額ですし、雪国・山間部・バイク所有者・他人の車を運転する方は、特に加入をおすすめします。
この記事が参考になれば嬉しいです。楽しいカーライフをお過ごしください。
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この記事を書いた人:元カーディーラー営業マン(現・再雇用サラリーマン)
35年以上、カーディーラーの営業マンとして数千人のお客様の車選びをサポート。3年前に定年退職し、現在は同じ会社の別部署で勤務中。現場で見てきたリアルな情報を発信しています。

