皆さんこんにちは、元カーディーラー営業マンです。いつもは車の話ばかりのこのブログですが、今回は自転車の話をさせてください。
今年の春、中学1年生になった娘の通学用に、ネット通販でクロスバイクを1台買いました。楽天のクーポンを使って、税込2万円以内です。組み立てたのは私です。それから6か月、娘は片道20分の通学に毎日乗っています。
「中学生の通学自転車、何を買えばいいんだろう」「通販の安い自転車で大丈夫なのかな」と迷っている親御さんは多いと思います。実際に買って、組み立てて、半年使わせてみた父親として、良かったところも、手間だったところも正直に書きます。
先に結論を書いておきます。
- 中学生の通学用なら、2万円前後の通販クロスバイクで十分というのが半年使った実感
- ただし組み立ては自分。私は動画を見ながら何度かやり直して、1時間以上かかりました
- 通学用に高い自転車はいりません。駐輪場で雨ざらし、盗難や傷の心配があるからです
- 自転車より大事なのは保険。実は自動車保険の特約で家族全員カバーできているかもしれません
- 一方で、大人が趣味で長く乗るなら、専門店のブランド車という選択肢もあります
娘の通学用に選んだのは「PROVROS P-701」
買ったのは、PROVROS(プロブロス)のP-701というクロスバイクです。選んだポイントは次の4つでした。
- 身長150cmから乗れる。中学1年生の女の子でも無理なくまたがれます
- 26インチで車体がコンパクト。駐輪場での出し入れや、玄関先での取り回しが楽です
- 前後の泥除け、LEDライト、ワイヤー錠が最初から付いている。通学に必要なものを別に買い足さなくて済みます
- 楽天のクーポンを使って税込2万円以内で買えた
メーカー公式サイトに載っている主な仕様をまとめておきます。
| 項目 | P-701の仕様(メーカー公式) |
|---|---|
| タイヤサイズ | 26×1-3/8インチ |
| フレームサイズ | 370mm |
| 車体重量 | 約13.3kg |
| 適応身長 | 150〜165cm |
| 変速 | リア外装6段(シマノ) |
| ブレーキ | 前後Vブレーキ |
| 付属品 | 泥除け(前後)、LEDライト(電池は別)、ワイヤー錠 |
重さの約13.3kgは、入門用のクロスバイクとしてはごく普通です。飛び抜けて軽いわけではありません。ただ、車体が小さいぶん持ち上げたり向きを変えたりしやすく、娘が扱うにはちょうどいい大きさでした。
適応身長が150〜165cmなので、中学の3年間で背が伸びても、サドルの高さを調整すれば乗り続けられる幅があるのも安心材料でした。
届いたら8割完成|組み立ては父親の仕事、1時間以上かかりました

通販の自転車で、まず覚悟しておいてほしいのが組み立てです。
P-701は、8割ほど組み上がった状態で段ボールに入って届きます。残りの、ハンドルやサドル、ペダル、反射板などは自分で取り付けます。販売ページには組み立て動画が用意されているので、それを見ながら作業しました。
正直に書くと、一発ではうまくいきませんでした。動画を止めては見直し、何度かやり直して、1時間以上かかりました。車の整備を毎日見てきた元カーディーラー営業マンでも、この程度です。
これから組み立てる方へ、私の経験からのアドバイスです。
- 時間に余裕のある休日にやる。「入学式の前の晩に30分で」は無理があります
- 動画は一度通しで見てから手を動かす。途中で手順を戻るより早いです
- 組み上がったら、ブレーキがしっかり効くか、ハンドルやサドルがぐらつかないかを必ず確かめる。子どもが毎日乗るものなので、ここだけは妥協しないでください
- 自信がなければ、近所の自転車店で点検をお願いする。通販で買った自転車の扱いや工賃はお店によって違うので、事前に電話で聞いておくと安心です
通販で買ったら、防犯登録は自分で
もうひとつ忘れやすいのが防犯登録です。お店で買えばその場で登録してくれますが、通販の場合は自分で登録所に持ち込む必要があります。
登録所の表示がある自転車店やホームセンターなどに、自転車本体、本人確認書類、購入を証明するもの(保証書や注文履歴の控えなど)を持っていきます。手数料や必要な書類は地域によって違うので、行く前に確認してください。
半年、毎日片道20分の通学に使ってみて
中学入学から6か月。娘はこのクロスバイクを気に入って、片道20分の通学に毎日乗っています。親としては、それが一番の答えだと思っています。
この半年間でトラブルは、まったくありませんでした。強いて言えばタイヤの空気を2回補充した程度です。(もちろん私が・・・)
雨の日はカッパ。傘差し運転は違反です
雨の日、娘はカッパを着て自転車で通っています。泥除けが前後に付いているので、タイヤが跳ね上げる水から足元や背中を守ってくれます。通学用に選ぶなら、泥除け付きかどうかは大事なポイントです。
ついやりがちな傘差し運転は、れっきとした交通違反です。後で詳しく書きますが、2026年4月から16歳以上には反則金5,000円の対象になりました。中学生は反則金の対象外ですが、危ないことに変わりはありません。「雨の日はカッパ」を家のルールにしておくことをおすすめします。
通販クロスバイクの気になるところも正直に
良いことばかり書くのはフェアではないので、買う前に知っておいてほしい点も挙げておきます。
- 組み立ては自分。私のように1時間以上かかることもあります
- 買ったお店が近所にない。点検や修理は、自分で頼めるお店を探しておく必要があります
- 防犯登録も自分で行く必要があります
- 約13.3kgは入門用として普通の重さ。スポーツ自転車ほど軽くはありません
この手間を「2万円以内で通学用の足がそろうなら十分」と思えるなら、P-701は良い選択です。実際、わが家はそう判断して、半年たった今も満足しています。
通学用に高いクロスバイクはいらない、と私が考える理由

「子どもが毎日乗るものだから、もっと良い自転車を」と考える親御さんもいると思います。その気持ちはよく分かります。ただ、通学用に限って言えば、私は高い自転車はいらないと考えています。
- 駐輪場で雨ざらしになる。どんな自転車でも、屋根のない場所に毎日置けば傷みます
- 盗難やいたずらの心配。目立つ高級車ほど狙われやすくなります
- 倒されて傷がつく。混み合う駐輪場では、隣の自転車とぶつかるのは日常茶飯事です
- 体が大きくなる。高校生になって背が伸びれば、サイズの合う自転車に替える時期が来ます
これは車と同じ考え方です。私は以前、新車購入は人生で3回でOK!?という記事で、人生の時期や使い方に合わせて車を選び分ける考え方を書きました。自転車も、使う人と使う場所に合ったものを選ぶのが一番の節約です。
高校生や大人の通勤なら、同じメーカーの700C(約27インチ)モデル
背が伸びて165cmを超えてきたら、同じPROVROSのP-702、P-706proという選択肢があります。こちらは大人向けのサイズです。(※P-702の適応身長は155~170cmです。)
| 項目 | P-701(娘が使用中) | P-706pro |
|---|---|---|
| 向いている人 | 中学生・小柄な方 | 高校生・大人の通勤 |
| 適応身長 | 150〜165cm | 165〜180cm |
| タイヤ | 26インチ | 700×28C |
| フレームサイズ | 370mm | 490mm |
| 車体重量 | 約13.3kg | 約14.3kg |
| 変速 | 6段 | 6段 |
700×28Cはクロスバイクやロードバイクで一般的な、細くて大きいタイヤです。舗装された道を長く走るのに向いているので、通学や通勤の距離が長い方に合います。
親として知っておきたい、自転車のルールと保険
自転車選びより、実はこちらのほうが大事かもしれません。ここ数年で、自転車をめぐるルールは大きく変わっています。
ヘルメットは全年齢で努力義務
2023年4月1日から、自転車に乗るすべての人に、ヘルメットをかぶる努力義務が課されています。罰則はありませんが、事故のときに頭を守れるかどうかは大きな違いです。通学でのヘルメット着用を決めている学校もあるので、入学前の説明を確認してみてください。
2026年4月から、16歳以上に「青切符」
2026年4月1日から、16歳以上の自転車の交通違反に「青切符」が切られるようになりました。車と同じように、反則金を納める仕組みです。主な違反と反則金は次のとおりです。
| 違反の例 | 反則金 |
|---|---|
| 携帯電話を使いながらの運転(ながらスマホ) | 12,000円 |
| 信号無視 | 6,000円 |
| 無灯火 | 5,000円 |
| 傘差し運転、イヤホンの使用など | 5,000円 |
中学生は対象外で、違反をしても指導や警告になります。ただ、高校生になれば16歳で対象です。中学のうちから「スマホを見ながら乗らない」「雨の日はカッパ」「暗くなったらライト」を習慣にしておくと、高校生になってから困りません。
子どもの自転車事故で、親に約9,521万円の賠償命令
親として一番知っておいてほしいのが、この話です。2013年、神戸地方裁判所で、小学5年生の自転車事故について、母親に約9,521万円の賠償を命じる判決が出ました。夜に坂道を下っていた自転車が歩行者の女性と衝突し、女性は意識が戻らない状態になった事故です。
自転車は、子どもが加害者になり得る乗り物です。そして、その責任は親に来ます。毎日通学で乗るなら、他人にケガをさせたときの賠償に備える保険は必須だと考えてください。自転車保険への加入を条例で義務づけている都道府県もあるので、お住まいの地域のルールも確認しておきましょう。
自転車保険を買う前に、自動車保険の証券を見てください
ここは元カーディーラー営業マンとして、声を大にして言いたいところです。
車をお持ちのご家庭なら、自動車保険に「個人賠償責任特約」が付いているかを、まず確認してください。この特約は、車の事故だけでなく日常生活での賠償をカバーします。子どもが自転車で歩行者にケガをさせてしまった場合も対象で、同居の家族まで補償されるのが一般的です。
すでに付いているのに、別に自転車保険に入ると補償が重複してしまいます。逆に付いていなければ、年間の保険料は安いので、次の更新で付けておく価値は十分あります。補償の範囲や条件は保険会社によって違うので、証券か保険会社への問い合わせで確認してください。
▶ 個人賠償責任特約をはじめ、自動車保険で本当に必要な補償については自動車保険、本当に必要な補償とは何か?元カーディーラー営業マンが「要る・要らない」をはっきり言いますで詳しく解説しています。
大人が趣味で長く乗るなら|専門店のブランド車という選択肢

ここまで「通学用なら2万円前後で十分」と書いてきました。ただ、大人が自分の趣味や健康のために長く乗るとなると、話は少し変わります。
25年前、7万円のマウンテンバイクに感動した話
私自身の話をさせてください。25年ほど前、2度目のカーディーラーを辞めたとき、ジムニーと同時にマウンテンバイクを7万円ほどで買いました。メーカーはもう覚えていません。たぶん有名なブランドではなかったと思います。
それでも、サスペンション付きのフロントフォークが段差の衝撃をすっと吸収してくれたときの感動は、今でもはっきり覚えています。安い自転車で段差を越えるときの「ガツン」が、まるで違いました。
車でも同じですが、乗り物は値段の差が乗り心地にはっきり出ます。毎日の通学の足なら割り切れても、休日に自分が楽しむためなら、その差にお金を払う価値はあると思っています。
スポーツ自転車の専門ブランド「トレック(TREK)」
スポーツ自転車の専門ブランドとして名前がよく挙がるのが、アメリカのトレック(TREK)です。1976年創業で、ロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイク、Eバイクまで幅広く作っています。
ここは正直に書いておきます。私はトレックの自転車に乗ったことはありません。ですので、乗り心地を自分の言葉で語ることはできません。そのうえで、調べて分かったことをお伝えします。
トレックの入門クロスバイク「FX」シリーズの2026年モデルは、販売店の情報で次の価格です。
| モデル | 価格(税込) | 補足 |
|---|---|---|
| FX 1 | 79,900円 | 2026年の7月21日より10,000円値上げ |
| FX 2 | 99,000円 | — |
| FX 3 | 125,000円 | — |
価格は変わることがあるので、最新の情報は公式サイトで確認してください。
通販のクロスバイクと比べて、分かりやすく違うのは買い方とアフターサービスです。
- 公式オンラインストアで買って店舗受け取りを選ぶと、お店のメカニックが組み立ててくれます。組み立て費用はかかりません
- 販売店への配送は送料無料です。自宅に直送してもらうこともできます
- 全国に販売店があり、店舗や試乗会で実際に乗って選べます
通販の自転車で私が1時間以上かかった組み立てを、プロに任せられる。そのまま点検や修理も頼めるお店ができる。長く乗るつもりなら、これは価格差以上の意味があると思います。
一方で、気をつけたい点もあります。
- 価格は通販クロスバイクの4〜6倍ほど。入門モデルでも8万円近くします
- 店舗受け取りは、お店に届いてから組み立てに数日から1週間ほどかかります
- ここまで書いたとおり、通学の駐輪場に置きっぱなしにする用途には向きません
車でも自転車でも、高いものが正解なのではありません。娘の通学には2万円の通販車、自分が休日に楽しむなら専門店のブランド車。使う人と使い方で分けるのが、後悔しない選び方です。私も次に自分用を選ぶときは、まずお店で試乗してみるつもりです。
【トレック】元カーディーラー営業マンが自転車の話をする理由
車を売ってきた人間が自転車を勧めるのは、少し不思議に思われるかもしれません。
ただ、車は一生で見ると家1軒分に匹敵するお金がかかる乗り物です。近所の買い物やちょっとした用事を自転車に替えるだけでも、ガソリン代や車の傷みは確実に減ります。子どもが自分で通学できれば、親が車で送り迎えする時間と費用もかかりません。
▶ 車に一生でいくらかかるのか、自転車や車を持たない選択肢との比較は車にかかる一生涯のお金はいくら⁉普通車・軽自動車を50年間で徹底比較で解説しています。
定年後の方にも、クロスバイクはおすすめです。体を動かすきっかけとして、近所を走ってみるだけでも気分が変わります。
▶ 定年後の過ごし方と、私がクロスバイクを勧める理由は再雇用のリアル 私の立ち位置は・・・元カーディーラー営業マンが語る定年後の本当の話で書いています。
まとめ|通学用は割り切って、保険はしっかり
- 中学生の通学用なら、2万円前後の通販クロスバイクで十分。わが家は半年、毎日使って満足しています
- P-701は身長150cmから乗れて、26インチで取り回しが楽。泥除け・ライト・鍵も付いています
- 通販は組み立てと防犯登録が自分。組み立ては時間に余裕のある日に、仕上げのブレーキ確認は必ず
- 雨の日はカッパ。傘差し運転は違反で、16歳からは反則金の対象です
- 自転車保険を買う前に、自動車保険の個人賠償責任特約を確認する
- 大人が趣味で長く乗るなら、専門店で試乗して選ぶブランド車という選択肢もある
子どもの自転車は、親が思っている以上に毎日の生活を支えてくれます。そして、親が思っている以上に責任の重い乗り物でもあります。自転車は割り切って選び、保険とルールはしっかり押さえる。これが、半年使ってみた父親としての結論です。
▶ 続編:同じ娘の中学合格のご褒美に、iPhone・エレキギター・ソフトテニスのラケットを買った話と、それぞれの買い方は娘の中学受験合格のご褒美に携帯電話とエレキギター、軟式テニスラケットを買った件 で書いています。
この記事を書いた人:元カーディーラー営業マン(現・再雇用サラリーマン)35年以上、カーディーラーの営業マンとして数千人のお客様の車選びをサポート。3年前に定年退職し、現在は同じ会社の別部署で勤務中。現場で見てきたリアルな情報を発信しています。

