皆様は車を購入する時、「リセールバリュー」を意識して選んでいますか?
同じ300万円の車でも、3年後に150万円で売れる車と240万円で売れる車では、実質の所有コストは天と地ほど変わります。差額はなんと90万円。これは「売る時の話」と思われがちですが、実は購入する瞬間にすでに決まっているのです。
Amazon カーオーディオの売れ筋ランキングこんにちは。35年以上、新車ディーラーの営業マンとして、何千台もの車の販売・下取りに携わってきた者です。今回は、知っているか知らないかで生涯の出費が数百万円変わってくる「リセールバリュー」について、本音で解説していきます。
リセールバリューとは?基本の意味と計算式
リセールバリュー(Resale Value)とは、一度購入した商品を再販売する際の「再販価値」や「下取り価格」のことです。主に自動車や不動産で使われる言葉で、購入価格に対してどれくらいの価値が残っているかを「残価率(%)」で表します。
計算式はとてもシンプル
計算式は次の通りです。
(売却価格 ÷ 購入新車価格)× 100 = リセールバリュー(%)
3年落ちの車で50〜60%が一般的な目安とされています。人気車種、白や黒のボディカラー、標準的な装備、人気のSUVやミニバンなどは、この数値が高くなる傾向があります。逆に不人気車種や派手なボディカラーだと、3年で30%台まで落ちてしまうこともあります。
なぜリセールバリューを意識すべきなのか?
「売る時のことなんて、買う時から考える必要があるの?」と思われるかもしれません。ですが、現役時代に何千台も下取りを見てきた経験から言わせていただくと、リセールバリューは購入時の選択でほぼ決まってしまうのです。
具体例で見るリセールバリューの破壊力
例えば300万円の車を新車で購入したとします。
- 残価率50%の車 → 3年後の売却価格は150万円。3年間で150万円を消費したことになる
- 残価率80%の車 → 3年後の売却価格は240万円。3年間の消費額はわずか60万円
同じ価格・同じ期間でも、消費額は2.5倍の差が生まれます。3年間でなんと90万円の差。これが10年、20年、3回の乗り換えとなれば、生涯で200万円〜300万円もの違いになります。
フェラーリやROLEXに学ぶ「高くても得する」買い物
フェラーリなどの高級スポーツカーを3年程度で乗り換える方が多いのも、まさにこの法則を活用しているからです。購入価格は高いものの、手放す時も非常に高く売れるため、実質的には3年間「安く」所有できたということになるのです。
身近な例で言えば、iPhoneやMacBook、ROLEXの腕時計などもこの傾向があります。発売から数年経っても中古市場で高値で取引されるものは、結果的に「安い買い物」になっているわけです。

残クレ派こそリセールバリューを意識すべき
現金一括購入の方はもちろんですが、残価設定型クレジット(残クレ)で購入する方こそ、リセールバリューを意識することで月々の支払いが大きく変わってきます。
残クレは「3年後(または5年後)の残価」を最初に差し引いて、残りの金額を分割払いする仕組みです。残価が高く設定されている車種ほど、月々の支払いは少なくなります。さらに、メーカーや販売店が定期的に行う「残クレ低金利キャンペーン」のタイミングを狙えば、支払い総額をぐっと抑えることができます。
営業マン時代の経験から言うと、残クレで「月々の支払いが安い!」と喜ばれているお客様の多くは、実は残価率の高い車を選んでいるケースがほとんどです。逆に「思ったより月々高いですね…」と言われる場合は、残価設定が低い車種であることが多いのです。
リセールバリューが高くなる条件とは
残価は市場の需要と供給によって変化しますが、中古車の相場は短期間で大きく変わるものではありません。3年程度であれば、現在のトレンドを押さえておけば大きく外すことはありません。
① ボディカラーは「白か黒」が鉄則
ボディカラーで言えば、白か黒を選んでおけばまず間違いありません。中古車市場で最も需要が多く、買い手がつきやすいからです。
シルバー系は一昔前は人気色でしたが、現在は10万円以上下がる傾向があります。赤や青、黄色などの個性的な色は、好きな方には刺さりますが、買い手が限られるため査定額は厳しめになります。「自分が乗りたい色」と「次のオーナーも欲しがる色」が違うことを、購入時から認識しておくとよいでしょう。
② ボディタイプは「需要のある車種」を選ぶ
ボディタイプについては、市場のトレンドを押さえることが重要です。後ほど詳しく解説します。
③ 装備は「標準的でクセのないもの」
過度なカスタマイズや特殊なオプションは、査定時にプラスにならないどころか、マイナス評価になることもあります。社外マフラーや派手なエアロパーツなどは、むしろ「ノーマルに戻してください」と言われるケースも多いです。リセールを意識するなら、純正のままシンプルな装備を選びましょう。

需要と供給で決まる中古車相場のカラクリ
中古車相場は、まさに需要と供給の原則がそのまま反映される世界です。営業マン時代に下取り査定を出すときも、常にこの2つを天秤にかけていました。
需要が多ければ中古車相場は高くなり、供給が多ければ相場は安くなる。シンプルですが、これが全てです。人気車種で中古車の供給が少ない場合は高値を維持しますが、その車が一気に下取りされて中古車市場になだれ込むと、相場は急激に下がります。逆に最初からあまり売れていない車種(最近ではセダン系など)で需要が低い車は、中古車相場も低くなります。
需要が多い車(リセールが高い)
- SUV …ファミリー層から若い世代まで幅広く人気
- ミニバン …子育て世代の鉄板。アルファード、ヴェルファイア、ノア、ヴォクシーなど
- 軽ハイトワゴン …N-BOXに代表される軽の主役。中古市場でも引っ張りだこ
需要が少ない車(リセールが低い)
- セダン系 …かつての主役だが、現在は需要が大きく減少
- ツーリングワゴン …SUVに需要を奪われた形
供給が少ないが需要がある「高値維持車」
- スポーツカー …生産台数が少なく、根強いファンがいる
- クロスカントリー(ランドクルーザー、ジムニーなど) …海外輸出需要も高く、新車時より高値で取引されることも
- 車椅子仕様車(福祉車両) …必要としている方が常に存在する
特にランドクルーザーやジムニーは、新車の納期が長いことも手伝って、中古車が新車価格を上回る「プレミア価格」がついている時期もあります。これらは典型的な「買って得する車」と言えるでしょう。

逆転の発想:「お得な中古車」の見抜き方
ここまで「リセールが高い車を選びましょう」という話をしてきましたが、視点を変えると「リセールが低い=中古で買うとお得」という見方もできます。
セダンやツーリングワゴン、新車時に売れすぎて中古車市場に溢れている車などは、前のオーナーが車両価格の大部分を負担してくれている、という見方ができるのです。中古車として購入する側からすれば、これほどお得な話はありません。
例えば、新車500万円のセダンが3年落ちで200万円になっていたとします。前オーナーが300万円分の値落ちを負担してくれているわけです。あなたは200万円で、まだまだ十分に走る高品質なセダンを手に入れられる。これは賢い買い方の一つです。
「自分は本当にこの車が気に入って、長く乗りたい」というスタンスなら、リセールバリューはむしろ気にしない方がいい場合もあります。値落ちが激しい車種ほど、中古で買えば破格の出物に出会えるからです。
営業マンが本音で語る、車選びの結論
35年以上、現場で何千台もの車を販売・下取りしてきた経験から、リセールバリューについての本音をまとめます。
- 新車を3〜5年で乗り換えるタイプの方は、リセールバリューを最重視すべき
- 10年以上長く乗るタイプの方は、リセールよりも「自分が本当に気に入った車」を選ぶ方が幸せ
- 残クレで購入するなら、残価設定の高い車種+低金利キャンペーンのダブルでお得感が倍増
- 中古車派は、あえて「リセールが低い車種」を狙うと、コストパフォーマンスの高い1台に出会える
リセールバリューという考え方は、車に限らず、家電や時計、不動産など様々な買い物で活用できる視点です。何かを買うときに「これは将来いくらで売れるだろうか?」と一度考えてみる癖をつけるだけで、生涯の出費は大きく変わってきます。
もちろん、その商品を本当に気に入って長く使う前提であれば、リセールバリューは関係ありません。大切なのは「自分の使い方に合った視点で選ぶ」ことです。
この記事が、皆様の次の車選びの参考になれば嬉しいです。楽しいカーライフをお送りください。
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この記事を書いた人:元カーディーラー営業マン(現・再雇用サラリーマン)
35年以上、カーディーラーの営業マンとして数千人のお客様の車選びをサポート。3年前に定年退職し、現在は同じ会社の別部署で勤務中。現場で見てきたリアルな情報を発信しています。

